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2005.12.08 Thuノルウェイの森 [村上 春樹]

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死は生の対極としてではなく、その一部として存在している。

暗く重たい雨雲をくぐり抜け、飛行機がハンブルグ空港に着陸すると、天井のスピーカーから小さな音でビートルズの「ノルウェイの森」が流れ出した。僕は1969年、もうすぐ20歳になろうとする秋のできごとを思い出し、激しく混乱していた。彼らの求めていたものの多くは、既に失われてしまっていた。もうそこから進むこともできず、戻ることもできない、暗い森の奥に永遠に。

夢中で読みました。一心不乱に読みました。とても面白かったし、切ない。とても切ない。こんな恋愛は無理だと考えてしまった。苦しすぎるし、孤独すぎる。村上春樹氏の描写は素晴らしいものがある。それは目をつぶって読みたいほど。もちろん私は読みながら、行ったことも見たこともない場所の想像しているのですが、私の頭の中では「僕」が見ている全てが映し出されていたし、その場所で横切った風や、景色の美しさだとか、闇の暗さだとか、月の明るさだとか、髪から香る匂いだとか、僕と直子がただ歩く町並みだとか、いろいろな感覚を味わうことができました。

「君が大好きだよ、ミドリ」
「どれくらい好き?」
「春の熊くらい好きだよ」
「春の熊?」と緑がまた顔を上げた。「それ何よ、春の熊って?」
「春の野原を君が一人で歩いているとね、向うからビロードみたいな毛なみの目のくりっとした可愛い子熊がやってくるんだ。そして君にこう言うんだよ。『今日は、お嬢さん、僕と一緒に転がりっこしませんか』って言うんだ。そして君と子熊で抱き合ってクローバーの茂った丘の斜面をころころと転がって一日中遊ぶんだ。そういうのって素敵だろ?」
「すごく素敵」
「それくらい君のことが好きだ」
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posted by:10:07 trackback:3 comment:18 

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